限界利益率ってなに??
先日、『「数字」が読めると本当に儲かるんですか?』を読破しました。
経営に役立つ「管理会計」をわかりやすく解説している書籍。
今まで管理会計に触れたことがなかったので、新鮮でためになる本でした。
いろんな会計用語が出てきましたが、中でもおもしろかったのが「限界利益率」。
儲けパワーを専門用語で言うと、『限界利益率』と呼びます。さきほど計算した、限界利益額を比率にしたものです
古屋悟司. 「数字」が読めると本当に儲かるんですか? (Japanese Edition) (p.103). Kindle 版.
本の中では「儲けパワー」と呼ばれていて、限界利益率が高いほど儲かるビジネスだ、と言われていたのです。
書籍内では、花屋の事例が紹介されています。
花屋が赤字地獄を脱するためにどうすればいいのか?
という経営上の判断を「限界利益率」を使って導き出していたのです。
そこで今回、ブログ事業の限界利益率を計算してみました。
限界利益率の計算方法
「限界利益率」は次の順で計算します。
「固定費」と「変動費」を算出
まずは「固定費」と「変動費」を洗い出しましょう。
今までなんとなく、
- 固定費 = 「毎月かかる決まってかかる金」
- 変動費 = 「月によって変化する費用」
と思っていたのですが、管理会計では次のように定義しています。
- 固定費用=「売れても売れなくてもかかる費用」
- 変動費=「売るほどかかる費用」
例えば、花屋の家賃は固定費ですね。なぜなら、売れても売れなくても家賃はかかりますから。
そして、変動費は「花を包むパッケージの費用」など。
花が売れるほど包装しなければならないので、売れるほど包装紙代はかかります。
このように、売上を増やすとかかるのが「変動費」なのです。
それではブログの「変動費」と「固定費」はどうでしょう?
冷静になってみると、ブログの変動費はないことに気がつきます。
なぜなら、広告収入分を増やすためにかかる費用は0だからですね。
サーバーやドメインなど、ブログを維持するに必要な費用はすべて「固定費」。
なんせ、広告収入の有無に関係なくかかりますから。
記事を書くための「取材費」なども考えましたが、これも固定費。
取材してもしなくても、広告収入の増減に直接関与しませんよね?
どう考えても、ブログに変動費は存在していなかったのです。
限界利益を計算
お次は「限界利益」ですね。
限界利益は
売上 – 変動費
で計算できます。
ブログの変動費はゼロ。
したがって、ブログビジネスの場合、
限界利益 = 売上
になります。
限界利益率は?
最後にいよいよ「限界利益率」。
これは
限界利益 ÷ 売上 × 100
で算出できます。
ブログビジネスの場合、「限界利益 = 売上」なので、ブログの限界利益率は100%です。
「限界利益率 = 儲かるパワー」とすれば、
ブログは「設けパワー100%」の最強ビジネスではありませんか。
花屋ビジネスの限界利益率が「22.2%」だったので、いかに限界利益率100%のブログビジネスが儲かるのか見えてきます。
損益分岐売上高
ついでに、損益分岐売上高も計算しましょう。
こちらは利益がゼロになる売上高。
損益分岐売上高に達すれば、損益がトントンになるということ。
利益0ですが、損失も0。
損益分岐売上高は、
固定費 ÷ 限界利益率
で計算できます。
ブログの場合、限界利益率が100パーセントだったので、
損益分岐売上高 = 固定費
です。
つまり、固定費分を広告収入で稼げば、利益と損失がトントンになるのです。
ブログの固定費を計算したところ3万円ほどでした。
売上高が3万円未満にならない限り、ブログビジネスから撤退する理由にはなりません。
なんせ、3万円以上の売上があれば「利益は出る」のですから。
ブログは限界利益率100%の最強ビジネスだった
こうやって整理すると、リアルの小売ビジネスと比べると、ブログの強さが浮き彫りになります。
昨今、個人ブロガーに逆風が吹いていますが、
固定費さえ稼げれば損益がトントンになるおいしいビジネス。
そして、固定費も高くはありません。
最低限のレベルならば、レンタルサーバーとドメイン費用ぐらいですから。
ブログは参入障壁もなければ、実務経験もいりません。
誰でもすぐにチャレンジできるのいいところですね。
それでは!
Lin

おそらく、ブロガー。
今年でフリーランス 6年目。