時の流れは早いもので、かれこれ会社を辞めてフリーランスになってまる3年が経とうとしていて4年目に入ろうとしています。
今日はフリーランス3周年を記念して、
僕が会社を辞めようと思ったきっかけ
を書いておこうと思います。
ぼくが会社員時代にやっていた仕事
僕はインターネット広告の会社で「運用コンサル」という仕事をしていました。
インターネットの広告には「運用型広告」というものが存在していて、これは、
中の人が頑張って入札金額を調整し、安い広告費で最大の効果を上げることを目的とした広告
になります。
つまり、「運用コンサル」は「着ぐるみの中の人みたいな仕事」でしたね。
運用コンサルとして主にやることは、
- ターゲティングを決める
- 入札額の調整
- 予算死守
- CPA死守
- 広告効果の検証
- 結果のレポーティング
などなど。
そして、与えられたミッションは、
クライアントの予算内に広告費用をおさめ、かつ、お安く件数を獲得する
ということでした。
魔のレビュー資料
そんな運用コンサルはおもに社内で働くスタッフだったんですが、月に一度ぐらい、
定例会
というものが存在していました。
これはクライアントに運用広告の成果を報告する会のことです。
結果が良ければ喜んで報告するのですが、悪い時は尋問されにいくようなもんでしたね笑
この「定例会」のために、
レビュー資料
というパワーポイントを印刷したものを作らされていました。
この資料には、
- 運用広告の結果
- 結果をもたらした要因
- 今後の施策
という3要素を盛り込み、見やすいように作ることが求められます。
この定例会はクライアントによりけりだったんですが、中にはクソモンスター級のお客さんがいて、
毎週クソ丁寧なレポートを作らされる案件
を担当していたこともありました。
あまりにも大変だったので先輩と2人体制にしてもらって対応していたのですが、残業は当たり前。
「なんでこんな資料を作らなければならないだろう・・・」
と思う日々を続きました。
不満が抑えきれなくなり、残業中、先輩に
「僕らが作っているこのレビュー資料はどうなるんですかね」
と聞いてみたところ
「シュレッター行きに決まってんだろ」
「えっ」
「クライアントを満足させるために作ってんだよ。資料がどこへ行こうか同じだ」
「そうなんですね・・・・」
僕はこの瞬間、気づいてしまったんです。
僕の仕事は会社のもの。
いや、もはや、このビジネスでは自社のものでもなく、取引先のクライアントの会社に所有権があるのだ、と。
僕の仕事の所有権は自分にはない
という決定的な事実に気がついてしまったのです。
しかも、命を削って作り出したレビュー資料は、定例会が終わるとシュレッダー行きになるという。。。。。
アウシュビッツの収容所では、収容者が「穴を掘って穴をまた埋める」という仕事をやらされていたみたいですが、それと同じ。
ゴミを作り出すために働いていたのでした。これほど惨めになる仕事はありません。
その点、副業でやっていたブログは違いました。
ブログ記事はクオリティにかかわらず、
100%自分に所有権があります。
記事を削除したり、サイトを畳まない限り、記事たちはアーカイブされ続け、いつだって読まれる可能性があります。
読む人によっては当然ゴミになることがありますが、そんなの知ったこっちゃないです。
少なくとも、
他人の手によってシュレッダーに送られる
という悲劇は避けられます。
この「自分の仕事の所有権」ということに気がついてから、
自分の命をシュレッター行き資料のために費やすのはやめにしました。
自分の仕事は自分の物。
なるべく下請けの仕事はせず、主体的に自分がしたい仕事をしていこうと誓ったのでした。
それでは!
Lin

おそらく、ブロガー。
今年でフリーランス 6年目。