初めての減価償却は不安すぎる・・・
フリーランスになると、たまに
1年以上使う高価なもの(10万円以上)
を購入するかもしれません。
例えば、パソコンとかソフトウェアとか、事務用のイスとか机ですね。
高額なだけあって、瞬時に経費にしたいところですが、簿記界では一発で経費にするのではなく、
「ちびちびと数年かけて経費にしていく手法」が取られています。
これを業界用語で「減価償却」と呼んでいますね。
僕自身、2019年度は
という10万円越えの固定資産を2点購入。
結果的に、人生初の減価償却にチャレンジしました。
今日は手始めとして、クラウド会計ソフトfreeeで減価償却する方法を紹介します。
freeeで減価償却費を登録する方法
次の2ステップですね。
- 仕訳を登録
- 固定資産台帳を記入
仕訳を登録
10万円以上の資産は「消耗品費」ではなく「固定資産の購入」の仕訳で登録します。
勘定科目を選ぶ時に、
固定資産の購入
にカーソルを合わせると、

次の細かい勘定科目が出てきますね。
勘定科目 | 説明 |
---|---|
ソフトウェア | 購入または製作したもの |
工具器具備品 | 事務所や工場の備品(パソコン、椅子も含む) |
機械装置 | 製造・加工用装置 |
車両運搬具 | 自動車など |
建物 | 事務所・倉庫 |
附属設備 | 水道・電気・空調設備 |
土地 | 事務用の土地 |
もちろん、勘定科目は購入した物品の種類によって変わります。
例えば、パソコン、椅子の場合は「工具器具備品」でいいようです。
勘定科目を選んだら、あとはいつも通り、
- 取得した日付
- 金額
を登録しましょう。
固定資産台帳を記入
減価償却の場合、仕訳を登録して終わりではありません。
その後に「固定資産台帳」と呼ばれるものに詳細を登録する必要があります。
これは文字通り「固定資産を管理する台帳のこと」で、購入した固定資産の
- 資産名
- 勘定科目
- 取得金額
- 減価償却のタイプ
などを登録します。
ここに登録しないと、減価償却分の経費を計上できません。
取引を登録したら忘れずに固定資産台帳にも登録しましょう。
freeeのメニューから
確定申告>その他の機能>固定資産台帳>固定資産の登録
と進みます。


さて、固定資産台帳では次の8項目を登録しますよ。

まずfreeeですごいのは「推測機能」。

何を推測してくれるのかというと、
- 資産分類
- 償却方法
ですね。「推測コマンド」を発動するとfreee側が勝手に入力してくれるのです。
あと、厄介なのは「耐用年数」。
耐用年数とは「減価償却する期間」で、購入した品物の性質によって異なるのですね。
例えばパソコンならば4年、事務用の椅子(金属製ではない)なら8年で減価償却していきます。
詳しくはこちらの表を確認してみてください。
また、「償却方法」が結構大事です。
減価償却の方法にはいくつかパターンがありますが、青色申告している方に朗報です。
30万円までの資産ならば、一括で経費にできます。
現状では令和2年3月31日まで特例で、一時的なものですが毎年更新されている制度です。
その場合、「少額償却」を選ぶといいですね。
また、青色かどうかに関係なく「20万円までの固定資産」ならば、3年で経費にできます。
その場合は「一括償却」を選ぶようにします。
それ以外の「30万円以上の固定資産」の場合、
の2通りから選べます。
定額法は、毎年同じ割合で減価償却費を経費にする方法。
定率法は、資産を取得した年度に一番大きく経費にし、その後にどんどん小さくしていく方法です。
ただ、後者の「定率法」は、事前に届出が必要。
何も用意していない方は「定額法」でいいでしょう。
僕自身、ボーっと生きていたので、何も準備しておらず、結果的に30万円以上の資産は「定額法」で減価償却することにしました。
具体的にいうと、60万円のMacBook Proは「定額法」で償却し、10万700円の事務椅子は青色申告特例の「少額償却」で一括経費に。
減価償却の種類は奥が深そうなので、また別途記事を書いて整理する予定です。
数値チェック
さて、最後に数値チェックしましょう。
固定資産台帳の一覧で確認です。
あと、ここで「償却予定額」にも目を通しておきます。

それから、確定申告の書類に反映されているかチェック。
損益計算書の「減価償却費」には、その年度に経費にできる減価償却費が記載されています。

3ページ目の損益計算書の「減価償却の計算」には、細かい固定資産情報が記載されています。

4ページの「貸借対照表」には、経費算入後の、残りの固定資産の減価償却費が表示されているはず。

いやあ、減価償却とか漢字見るだけで拒否反応が出ていたのですが、クラウド会計ソフトなら思いの外簡単でした。
さすが会計ソフトfreeeというべきでしょうか。
減価償却が面倒くさい方にクラウド会計ソフトfreeeはおすすめですね。
それでは!
Lin
【参考記事】

おそらく、ブロガー。
今年でフリーランス 6年目。