国民健康保険料(国保)の支払い金額の計算式ってどうなってるの??
どうも、Linです。ぶどう茶、飲んでます。
会社員からフリーランスになったら色々な変化が起こりますが、その中の一つに、
健康保険が変わる
というものがあります。
会社員時代は健康保険に加入してましたが、フリーランスになったら国民健康保険(国保)に加入せなばなりません。
ぼくも会社を退職してからこの国保にお世話になってきましたが、
一度も国民健康保険の金額を計算したことがないまま一年が経ってしまったのです。
「こ、これはもしかしたら搾取されてるかもしれない!!」
と妄想が広がり、早速、国民健康保険の料金を計算する式を調べてみました。
今日はその調べた内容を自分なりに整理して一度まとめてみようと思います。
国民健康保険の計算式がよくわからずに悩んでいる方はよかったら参考にしてみてくださいね。
国民健康保険の計算式の前に知っておきたい3つの基本
まずは、国保の保険料を計算する前に基本を押さえておきましょう。
基本1「国保の運営は各地方自治体(市町村)が行ってる」
まず一番の基本ですが、
国民健康保険を運営しているのは誰かというと、
自分が住んでいる市町村
です。
新宿に住んでいたら新宿区、横浜に住んでいたら横浜市が、あなたの国民健康保険を運営しています。
国民年金のように国民年金機構のような保険を管理するためだけの組織は存在してません。
このように、住んでいる地域が運営している保険を「地域保険」と言います。
基本2「世帯ごとに年間の国民健康保険の料金が決定」
国民健康保険の金額は、世帯ごとに決定します。
たとえば、子供や配偶者がいる家庭のケースを考えてみましょう。
子供や配偶者のステータスを元に一人一人あたりの保険料を計算して、そいつを合計した金額が「世帯の保険料」として請求されるのです。
基本3「地域ごとによって計算式が異なる」
国民健康保険は地域ごとに運営されているので、
住んでいる地域によって計算の仕方が変わってきます。
基本の計算方法は同じなのですが、後々説明する「保険料率」という割合や、保険料の限度額などが自治体によって変わってきます。
同じコンディションでも保険料を多く払っている人もいれば、安い人も日本全体でみると存在しています。
3分でわかる!国民健康保険(国保)の計算式の基礎
それでは、国民健康保険の料金の金額の計算式を紹介します。
ズバリ、国民健康保険の料金は、
(医療分保険料)+(支援分保険料)+(介護分保険料)
で算出されます。

つまるところ、ぼくらが支払う国民健康保険の保険料は、
- 医療分
- 支援分
- 介護分
の3種類があり、すべて足し合わせると年間の保険料が出てくるわけですね。
それぞれの保険料は、
医療分 | 国民健康保険の財源の基礎となるお金(みんな払う) |
---|---|
支援分 | 後期高齢者を支援するためのお金(みんな払う) |
介護分 | 40~64歳のための介護保険料のお金(40~64歳だけ払う) |
という意味があるみたいです(経営ハッカーより)
つまり、これは、
65歳以上の後期高齢者の医療費は「支援分」で加入者みんなで負担して、
40〜64歳の高齢者の手前の方々は「介護分」で自分で支払ってくださいね?
って言ってますね笑
高齢者手前の方が自分のケツをふきつつ高齢者を助け、若者はとりあえず高齢者を支えている状況になります。
こんちきしょうが!
所得割と均等割
で、さらに。
さらに、3種類の保険料は、それぞれ、
- 所得割額
- 均等割額
という2種類の保険料を、3種類の保険分それぞれ負担せねばなりません。

まとめると、被保険者の一人一人が払う可能性のある国民健康保険の料金は、
- 所得割額(医療分)
- 均等割額(医療分)
- 所得割額(支援分)
- 均等割額(支援分)
- 所得割額(介護分)
- 均等割額(介護分)
の6パターンが考えられるというわけです。
それでは一体、「所得割額」と「均等額」は何者何でしょうか?
所得割額
「所得割額」とは、被保険者の所得によって、異なる保険料です。
所得割額は、
(基準所得金額)×(保険料率)
という計算式で算出しています。

基準所得金額とは、
年間の所得金額-基礎控除33万円
で計算できます。

保険料率は地域によって様々で高いところもあれば低いところもあるようです。
均等割額
続いては均等割額。
こちらは、いくら稼いでいようがなかろうが、
被保険者ならば支払わないといけない金額です。
均等割額は、
(被保険者の数)×(保険料率)
で計算できますね。

たとえば稼ぎがない子供の場合でも、この金額は負担しなければならないのです。
注目の、被保険者一人当たりいくら負担するかという保険料率ですが、
こいつも地域によって異なります。
高いところもあれば安いところもあるわけです。
限度額
あともう一つ知っておきたいのが限度額の話。
国民健康はなかなかに良心的で、種類ごと(医療分・支援分・介護分)に限度額が定められています。
これもまたまた地域によって異なるのでご注意ください。
さあ、国民健康保険の計算式を例題で使ってみよう!
ってことで、ちょっと複雑でしたが、国民健康保険の計算式の基礎がわかったので、実際に使ってみましょう。
例題
ある27歳の男が新宿区に住んでいました。もちろん、独身。
子供もいなければ、孫もいません。
昨年度の年間所得は230万円でした。
果たして、彼の年間の国民健康保険の保険料はいくらになるでしょうか?
新宿区のルールを確認
国民健康保険は地域ごとによって運営されているので、計算式が異なります。
まずは新宿区のルールを確認してみましょう。
こちらの新宿区役所のページによると、各保険料率は、
(1)医療分 | (2)支援金分 | (3)介護分 | |
---|---|---|---|
均等割額 | 38,400円 ×世帯の加入者数 |
11,100円 ×世帯の加入者数 |
15,600円 ×世帯の加入者のうち40~64歳の加入者数 |
所得割額 | 世帯の加入者全員の算定基礎額×7.47% | 世帯の加入者全員の算定基礎額×1.96% | 世帯の加入者のうち40~64歳の算定基礎額×1.46% |
賦課限度額 | 54万円 | 19万円 | 16万円 |
となっているみたいですね。
ここでいう「算定基礎額」とは先ほど出てきた「基準所得金額」にあたるものです。
基準所得金額を計算
まずは所得割額の計算で使う「基準所得金額」を算出しましょう。
基準所得金額は、
年間所得ー基礎控除33万円
でしたよね?
彼の所得230万円から33万円を引くと、
197万円
になりました。
これが「基準所得金額」になります。
医療分保険料を計算
ってことで、国民健康保険の3種類のうちのまずは「医療分」から計算します。
医療分保険料= 均等割額+所得割額
=38400 ×1+1,970,000×7.47%
=¥185,559
ですね。
支援分保険料を計算
続いては支援分。
支援分の保険料=均等割額+所得割額
=11100×1+1,970,000×1.96%
= ¥49,712
になりますね。
介護分保険料を計算
最後に介護分です。
介護分は40〜64歳までの方のみ払わなければならない保険料なので、この男性は支払う必要はありません。
よって、0円です。
3種類の保険料を合計
さて、最後にこれまで計算してきた国民健康保険の金額を足していきます。
医療分+支援分+介護分=¥185,559+¥49,712+¥0
=¥235,271
になりますね!
これは年間の国民健康保険の料金なので、こいつを12で割って月額の料金を出してみると、
¥235,271÷12=¥19,606
になりますね。
なるほど・・・!月だいたい2万円ぐらいなのね・・・
とまあこんな感じで、国民健康保険の料金はクソ複雑ですが、頑張れば計算できます笑
年間の国民健康保険料がどういう計算されているのかが気になった方は、自分で計算してみましょう。
それでは!
Lin

おそらく、ブロガー。
今年でフリーランス 6年目。