大学への寄付金はどれくらい税金が控除になるのか?




母校に寄付しても税額控除受けられるの??

先日、「確定申告 得なのはどっち?」という本を読んでいたら、

「故郷への寄付」と「母校への寄付」どっちがお得なのか?

というパートが出てきました。

 

結論、この本では

ふるさと納税なら返礼がもらえてお得。母校よりも故郷に寄付したほうが得

と書いてあったのですが、僕はその損得よりも、

母校に寄付しても寄付金控除になる

という事実が新発見でした。

 

大学などの教育機関に寄付すると、「寄付金控除」が受けられ、確定申告をすれば税金が安くなるようです。

ということで、母校に寄付することによる税金控除を調べてみました。

 

 

大学の寄附金控除はすべての学校で受けられる??

まず、母校が寄付金控除対象になっているかチェックしてみましょう。

なぜなら、すべての大学が寄付控除に対応していないからですね。

 

こちらの文科省のページによると、国立大学の場合、次の大学たちが対象になっています。

国立大学法人北海道大学
国立大学法人北海道教育大学
国立大学法人室蘭工業大学
国立大学法人小樽商科大学
国立大学法人帯広畜産大学
国立大学法人旭川医科大学
国立大学法人北見工業大学
国立大学法人弘前大学
国立大学法人岩手大学
国立大学法人東北大学
国立大学法人宮城教育大学
国立大学法人秋田大学
国立大学法人山形大学
国立大学法人福島大学
国立大学法人茨城大学
国立大学法人筑波大学
国立大学法人筑波技術大学
国立大学法人宇都宮大学
国立大学法人群馬大学
国立大学法人埼玉大学
国立大学法人千葉大学
国立大学法人東京大学
国立大学法人東京医科歯科大学
国立大学法人東京外国語大学
国立大学法人東京学芸大学
国立大学法人東京農工大学
国立大学法人東京芸術大学
国立大学法人東京工業大学
国立大学法人東京海洋大学
国立大学法人お茶の水女子大学
国立大学法人電気通信大学
国立大学法人一橋大学
国立大学法人横浜国立大学
国立大学法人新潟大学
国立大学法人長岡技術科学大学
国立大学法人上越教育大学
国立大学法人富山大学
国立大学法人金沢大学
国立大学法人福井大学
国立大学法人山梨大学
国立大学法人信州大学
国立大学法人岐阜大学
国立大学法人静岡大学
国立大学法人浜松医科大学
国立大学法人名古屋大学
国立大学法人愛知教育大学
国立大学法人名古屋工業大学
国立大学法人豊橋技術科学大学
国立大学法人三重大学
国立大学法人滋賀大学
国立大学法人滋賀医科大学
国立大学法人京都大学
国立大学法人京都工芸繊維大学
国立大学法人大阪大学
国立大学法人大阪教育大学
国立大学法人兵庫教育大学
国立大学法人神戸大学
国立大学法人奈良教育大学
国立大学法人奈良女子大学
国立大学法人和歌山大学
国立大学法人鳥取大学
国立大学法人島根大学
国立大学法人岡山大学
国立大学法人広島大学
国立大学法人山口大学
国立大学法人徳島大学
国立大学法人鳴門教育大学
国立大学法人香川大学
国立大学法人愛媛大学
国立大学法人高知大学
国立大学法人九州大学
国立大学法人九州工業大学
国立大学法人佐賀大学
国立大学法人長崎大学
国立大学法人熊本大学
国立大学法人大分大学
国立大学法人宮崎大学
国立大学法人鹿児島大学
国立大学法人鹿屋体育大学
国立大学法人琉球大学
国立大学法人政策研究大学院大学
国立大学法人総合研究大学院大学
国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学
国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学

いやあ、すげえな笑

けっこうな数が対象に入っていることから、

寄付すればだいたい寄付金控除が受けられる

と言ってもいいんじゃないですかね。

 

母校が寄付金控除対象になっているか確かめたい方は、

母校名+寄付+控除

とググってみましょう。

 

もし、寄付金控除の対象になっていれば、大学公式ページ内で税額控除について解説しているはず。

なぜなら、寄附金控除の仕組みを利用してもっと多くのOBに寄付してほしいからですね。

例えば、東京大学でいうと、次のようなページを用意していて参考になりました。

 

 

 

大学への寄付金はどれくらい控除になるのか?

寄付金控除額は個人と法人で異なりますが、今回はフリーランスにあてはまる「個人」のケースを見ていきます。

ズバリ言ってしまうと、

「所得税」と「住民税」から控除を受け取れます。

それぞれ見ていきましょう。

 

大学寄付金による「所得税からの控除」

まずは「所得税控除」です。

じつは、寄附金の所得控除には次の2種類があります。

  1. 所得控除
  2. 税額控除

寄付者が好きな方法を選べるのですね。

 

1. 所得控除

「所得控除」は文字通り、

所得金額から控除してもらえる方法です。

 

ズバリ、

(寄付金 – 2000円)を「所得額」から引いてもらえるのです。

ただし、総所得金額の40パーセントまでという限度があります

 

例えば、1万円大学に寄付した場合、1万円から2,000円引いた「8,000円」を所得から引いてもらえます。

ここで注意したいのが、

所得税が直接減るのではないこと。

あくまでも所得税を計算する前の「所得」が小さくなるので、間接的に所得税が減る仕組みになっています。

 

「えっ、じゃあ結局どれくらいお得なのかわからないじゃん・・・」

と思うかもしれませんが、どれくらいお得なのかは「所得税率」によります。

ずばり、

所得が大きいほど所得税から控除される金額が増えるのです。

 

ご存知の通り、個人にかかる所得税率は「累進課税制度」になっていて、

所得が大きいほど所得税率は大きくなります。

所得税の速算表
課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

例えば、所得税の10%のプレーヤーならば、1万円寄付して2,000円を引いた8,000円の10%なので、

800円

控除されますね。

少ないと思うかもしれませんが、控除金額は稼げば稼ぐほど、所得税率が大きいほど大きくなっていきます。

 

2. 税額控除

続いて「税額控除」です。

こちらは次のような計算式できますよ。

$$(寄付金 – 2,000円)× 40\% $$

ですね。

ここでのポイントは「税額控除」だという点。

この方法では、

所得税から控除額を引けるのです。

 

例えば、さっきの1万円寄付した例をとってみましょう。

$$(寄付金1万円 – 2,000円)× 40\% $$

$$= 8,000 × 40\% $$

$$= 3,200円 $$

を所得税からダイレクトに控除できるわけです。

先ほど「所得控除」よりも控除金額が増えておいしいんじゃないですかね。

 

「所得控除」「税額控除」どっちにすべき?

こう見ると、断然後者の「税額控除」がお得な気もしてきます。

なにせ、所得税から直接控除してもらえるんですからね。

 

しかしながら、じつは前者の「所得控除」がお得な人もいます。

それは、

所得1,800万円を超えるスーパープレーヤーですね。

なぜなら、所得税率が40パーセントを超えるからです。

 

現在の所得税率は次のようになっています(国税庁ページより)。

所得税の速算表
課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

注目しておきいただきたいのが高所得者「1,800万円以上」のプレイヤー達です。

所得が1,800~4,000万円なら、所得税率が40パーセント。

それ以上の4,000万円越えの大物は、所得税率が45パーセントになっています。

 

所得税率40%以上の層がいるなんて信じられないかもしれませんが、「表がある」ということは存在していることを意味していて、これらの方は、

(寄付金  – 2000円)に40%をかけるよりも、40%以上の所得税率をかけると控除額が大きくなるのです。

つまり、「所得控除」のほうが税額控除は大きくなるのですね。

所得税率が40%を超えている方は「所得控除」、それ以下の方は「税額控除」を選択して確定申告するとお得になりますよ。

 

大学寄付により発生する「住民税控除」

続いては、住民税控除。

ありがたいことに、大学に寄付すると所得税からだけではなく、住民税からも寄付金控除を受けられます。

ただし、所得税の場合よりも、事態が複雑になっていました。

 

お住まいの自治体が大学を「対象法人」としているか?

重要になってくるのが、どこに住んでいるかですね。

1月1日に住民票を置いていた自治体が、寄付先の大学を

住民税控除の対象法人等

に指定していれば、住民税控除を受けられるルールになっています。

 

そのため、大学に寄付する前に、お住まいの自治体が対象法人に母校を指定しているかチェックするといいでしょう。

例えば早稲田大学の場合、次のような自治体で「住民税控除の対象法人」に指定されています。

都道府県の指定:
東京都、埼玉県、福岡県
市区町村の指定:
中野区(東京都) 【早稲田大学中野国際コミュニティプラザにおける大学の事業に関連する寄付金に限る】

練馬区(東京都)、西東京市(東京都)、所沢市(埼玉県)、熊谷市(埼玉県)、北九州市(福岡県)

〈東京都の指定を受けて控除を受けられる市村〉
武蔵野市、狛江市、檜原村、利島村

〈埼玉県の指定を受けて控除を受けられる市町〉
行田市、加須市、羽生市、鴻巣市、深谷市、蕨市、戸田市、朝霞市、和光市、新座市、桶川市、久喜市、八潮市、富士見市、蓮田市、幸手市、日高市、吉川市、白岡市、三芳町、越生町、滑川町、嵐山町、小川町、川島町、ときがわ町、美里町、寄居町、宮代町、杉戸町、松伏町

〈福岡県の指定を受けて控除を受けられる市町村〉
大牟田市、直方市、田川市、柳川市、八女市、筑後市、大川市、行橋市、豊前市、中間市、小郡市、筑紫野市、春日市、大野城市、宗像市、太宰府市、古賀市、福津市、うきは市、宮若市、嘉麻市、朝倉市、みやま市、那珂川町、宇美町、篠栗町、志免町、須恵町、新宮町、久山町、粕屋町、水巻町、岡垣町、遠賀町、小竹町、鞍手町、桂川町、筑前町、東峰村、大刀洗町、大木町、広川町、香春町、添田町、糸田町、大任町、赤村、福智町、苅田町、みやこ町、吉富町、上毛町、築上町

(2019年7月の時点で)

もちろん、対象法人に指定されている自治体は、大学ごとに異なっています。

大学の公式ページから確認してみてくださいね。

 

住民税控除の計算式

そして、大学寄付金の住民税控除は次のような計算式を使います。

$$(寄付金 – 2,000円 )× 住民税控除率$$

ですね、

 

ここからが面倒くさいのですが、住民税控除率は最大10パーセントです。

その内訳は、

  • 都道府県4パーセント
  • 市区町村が6パーセント

 

つまり、お住まいの「都道府県」と「市区町村」の両方が母校を住民税控除の対象法人に指定していなければ、ふるふる10パーセントの控除率で計算できないというわけ。

そのため、お住まいの地域によっては、

  • 都道府県だけあてはまる
  • 市区町村だけ該当する

という事態も起こり得ますね。

都道府県だけ対象となっていれば4パーセント、市区町村だけならば6パーセントで住民税控除率を計算していきます。

 

例えば、新宿区に住んでいる男性が早稲田大学に1万円寄付したとしましょう。

こちらのページを見ると、東京都は早稲田大学を住民税控除の対象法人としていますが、一方、新宿区は含まれていません。

つまり、この男性が受けられるのは「都道府県のみ」の住民税控除率で4パーセントだけ。

 

これらの情報を元に住民税控除額を計算してみると、

$$(寄付金 – 2,000円) × 住民税控除率$$

$$= (10,000 – 2,000)× 4\% $$

$$= 320円$$

になります。

うーん、こんな感じで、

都道府県、市区町村のどちらかしか住民税控除されない悔しいケースもあるのですね。

 

結局、大学に寄付したらどれくらい控除されるの?

それでは、大学に寄付した場合に適用される

  • 所得控除
  • 住民税控除

の2つを適用した場合、どれくらい税金がお得になるのかまとめましょう。

 

例えばですが、先ほどでてきた早稲田大学に1万円寄付した東京都在住の男性が「所得税の税金控除額」を選んだとします。

すると、所得税からは

$$(寄付金 – 2000円 )×40\%$$

$$= 8000円 × 40\% $$

$$= 3,200円$$

 

また、住民税控除額は東京都分の4%で、

$$(寄付金 – 2,000円) × 住民税控除率$$

$$= (10,000 – 2,000)× 4\% $$

$$= 320円$$

で合計、

$$(所得税控除)+(住民税控除)= 3,200 + 320$$

$$= 3520円$$

の控除が受けられることになります。

1万円寄付して3,520円が寄付金控除になったので、まあまあお得ですね。

 

いや、面白いじゃないですか、大学寄付金控除。

ふるさと納税のように返礼品がもらえるわけではありませんが、

母校に恩返しつつ、税額控除を受けられる制度です。

 

大学によりけりですが、メリットも存在していて、

寄付すると、寄付名簿に名前が載ったり、

寄付額によっては石碑に名が刻まれる可能性もあります。

 

僕自身、大学生の頃、寄付金名簿や石碑をチラ見してきましたが、

「このおっさんたちはなぜ寄付したんだろう?」

と疑問に思っていました。母校に寄付するなんて心が広すぎる、と。

 

ただ、個人事業主になった今思えば、

税額控除のカラクリがあったからこそ、節税目的に寄附金が利用されていたのだ

と悟りました。

 

僕自身、大学寄付金控除の効力を体験するために、さきほどクレジットカードで1万円母校に寄付してみました。

大学の寄付控除が適用される確定申告は来年になるので、おいおい大学寄付金控除の確定申告のやり方も解説していきますね。

 

それでは!

Lin

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